22 MAR/2024

「日本の女性の未来は明るい」IT分野のジェンダーギャップを20年以上見てきた女性が見出す希望【レノボ・ジャパン 柳沼 綾】

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レノボ・ジャパン 柳沼 綾さん

「ジェンダー平等」が声高に叫ばれるようになって久しいが、日々の仕事や生活の中では、まだまだ多くの不平等が残されている。

2023年の日本のジェンダーギャップ指数は過去最低の125位。国際的にも遅れを取っているのが現実だ。

そんな現状に、悲観的な気持ちになっている人も多いかもしれない。

しかし、日本のジェンダーギャップは本当に変化していないのだろうか。日本の女性が向かっていく未来に、明るい兆しはないのか。

この疑問に答えてくれたのは、レノボ・ジャパンの柳沼 綾さん。D&Iへの先進的な取り組みを続け、とりわけIT分野の女性活躍推進をリードする同社で、ジェンダーギャップ解消に向けた活動に取り組んでいる。

今よりもジェンダーギャップが顕著だった20年以上前から、女性の少ないIT業界の最前線を走り続けてきた柳沼さん。話を聞くと、日本のジェンダーギャップ解消に一筋の光が見えてきた。

レノボ・ジャパン 柳沼 綾さん

レノボ・ジャパン合同会社
コンシューマ事業本部 営業戦略部 本部長
柳沼 綾さん

北京大学考古学部卒。研究者を志すも、ITとネットの可能性に引かれ、外資系ハードウエア企業に入社。Web広告、EC戦略、製品戦略に従事。外資系市場調査会社、外資系ソフトウエア企業のクラウド製品担当をへて、2011年にレノボ・ジャパン合同会社に入社。アジアパシフィック地域の直販ビジネス戦略リーダーを務め、アジア各国の直販事業立ち上げ、オフショア計画など、広範なプロジェクトをリードする。17年12月より現職にてコンシューマ向けレノボブランド事業戦略を統括する。Incubation project、CSR、D&Iなど日本法人コーポレートイニシアティブリーダーを兼務。休日の楽しみは夫婦で行く神社巡り

テクノロジーが不可欠な時代、多様な視点の重要性は増していく

新卒でハードウエアメーカーに入社して以来、ソフトウエア企業や調査会社など、IT業界のさまざまな企業を経験してきた柳沼さん。

世界共通の傾向として「他の業界に比べても、IT業界に女性が少ないのは事実」と指摘する。

中でも日本は特にジェンダーギャップが大きく、そこには文化的な背景が強く影響しているという。

「『女子は理数系が苦手』といった根拠のない思い込みや、『結婚したら女性は一歩引いた働き方をするもの』、『子育ては母親がメインでやるもの』といった男女の役割分業の意識がいまだに根強く残っている。女性だけでなく男性も含めて、意識を変えていくことが必要です」

こうした課題を踏まえて、レノボ・ジャパン(以下、レノボ)では、早くから会社を挙げてジェンダー平等への取り組みを進めてきた。

その理由を柳沼さんは、「グローバル企業の社会的責任として格差解消に努めるのはもちろん、多様な人材の活躍はビジネスの成長に直結するから」と語る。

全米上位500社を対象とした調査には、役員に女性が多く登用されている企業は業績が良いというデータがある。現在のようにテクノロジーが進化し、生活に欠かせないものになればなおさら、IT企業にはより多様な視点が求められる。

「例えばパソコンのキーボードも、使う人の手や指の長さなどを考慮する必要があります。しかも最近では、3DやVRを映す眼鏡型のITデバイスなど、体に身に着けるタイプの製品も登場している。体形や骨格に応じた掛け心地や操作性を、より慎重に考えなくてはなりません」

レノボ・ジャパン 柳沼 綾さん

テクノロジーがどれだけ進化しても、使われなければ意味がない。消費者の半分は女性だからこそ、女性を含めたあらゆる人の要件に見合うような設計開発の重要性を柳沼さんは指摘する。

それは単にデバイスの話にとどまらない。話題のAIもまた、視点が偏ることのリスクを秘めている。

「AI開発では、学習データの偏りが差別の助長につながることが問題視されています。こういった問題解決においても、意思決定層に女性をはじめ多様な視点があることが非常に大切なのです」

小学生にプログラミングを教える意外な効果

ジェンダーギャップによりもたらされる課題の解決に向けて、レノボでは女性の活躍を支援する取り組みを進めている。

女性の管理職への登用促進を行ったり、ライフステージの変化でキャリアを中断することがないよう各種制度を整え、働きやすい風土をつくったり。

そういった施策と並行し、ダイバーシティーを促進する社内有志メンバー「Japan WILL(Women in Lenovo Leadership)」を中心に、現場目線での課題解決にも取り組む。

レノボ・ジャパン 柳沼 綾さん

「女性管理職比率を上げる施策の一環として、希望者は1カ月間、経営層についてミーティングなどに参加できるシャドーイングプログラムを提供。リーダーとしての仕事を具体的にイメージできる場として活用されています。また、ライフステージが変化しても働き続けられる環境をつくるために、定期的に社員アンケートを行い、マネジャーの理解を深めるイベントや、育児や介護と仕事を両立している社員によるパネルディスカッションなどを実施しています」(柳沼さん)

こうした自社の変革はもちろん、“もっと手前の段階”から施策を講じることが重要だという。

「私たちが最も重視しているのは、早い段階からIT業界への間口を広げることです。『難しそう』『仕事がハード』といったイメージを持たれやすい分、若い人たちに仕事の魅力や職場環境を知ってもらい、IT業界に興味を持ってもらえるよう務めています」

そこで取り組んだのが、まだ進路を決める前の学生への働きかけだ。

全国の中学・高校と連携したキャリアセミナーの実施や、NPO団体が主催する中高生向けアプリ開発コンテストへのサポート、出張授業の共催。こういった活動を通じて、「女子は文系向き」といったバイアスをなくし、理系の面白さを知ってもらう機会をつくっている。

さらに、月1回程度のペースで、小学生の子どもたち向けのワークショップも開催。独自開発した教材を使って、図書館で無料のプログラミング教室を開いている。

「子どもたちがゲーム感覚でどんどん課題をこなしていくので、同席している保護者が驚くことも多く、大人のバイアスも取りのぞける点で効果的だと考えています。

特に女の子は、『女の子に理系は難しいから、文系に行きなさい』と親から言われて、何となく文系を選択するケースが多いので、保護者の意識が変わることは重要

早いうちからITに触れることで、子どもたち自身が面白さを知ると同時に、親世代も、子どもに幅広い可能性があることに気付いてもらえればと思っています」

IT業界に20年身を置いてきたから感じる、変化の兆し

こうした取り組みの成果は、確実に現れている。女性のテック人材が増えるなど明るい兆しも出始め、柳沼さんたちが行ってきた草の根活動は、少しずつ実を結び始めている。

またレノボの採用活動においても、文系出身者やITの知見が全くない女性からの応募が増えていると、柳沼さんは笑顔を見せる。

「就職活動をするうちに『IT面白いな』と門戸をたたいてくれる文系の学生も増えました。このように全く違うキャリアからシフトする人たちを積極的に受け入れることが、イノベーションにつながると私たちは考えています」

レノボ・ジャパン 柳沼 綾さん

間口が広がっただけではなく、女性の社員や管理職が増えているのもレノボに起きた変化の一つだ。女性が産休・育休から復帰して働き続けることが当たり前になり、男性の長期育休取得者も増えてきた。

こうした変化は業界全体にも及んでいると、柳沼さんは話す。

「私が働き始めた20年前は、終電で帰って始発で出社する、なんて働き方が当たり前の業界でした。女性でも男性と同じようにできることを証明したいという気持ちだけで乗り切っていましたから、当然、女性の数自体も圧倒的に少なかったです」

変化が見え始めたのは、2010年頃。社員満足度を重要視する世の中の風潮が強くなり、マネジャーや経営陣の評価の際に、社員からの評価を反映する意識が高まった。

この変化にいち早く反応したのが、海外のIT企業だったという。働き方を見直す動きが起こり、それに日本の外資系企業が続き、さらに外資系企業と手を組む日系のIT企業も続き……と、業界全体が変わっていった。

「こうした変化は肌で感じられるものでした。その結果、女性がIT業界に入るハードルが下がり、ライフステージが変わっても働き続ける人が少しずつ増えていったのです」

IT業界に女性が増えれば、社会全体の女性の地位が上がる

IT業界の女性比率が上がる影響は「社会全体の女性の地位向上にも及ぶ」と柳沼さんは続ける。

「内閣府が発表している男女の収入格差の原因として、ライフイベントにより女性が非正規雇用になったり昇進を諦めたりといった影響が指摘されています。その点、エンジニアの仕事は場所や時間を選ばないので、ライフステージが変わっても続けやすい。

そうやってキャリアを諦めずに済めば、収入が増え、管理職や役員になる女性も増えていく。結果として、社会全体の女性の声が大きくなることにつながります」

テクノロジーは常に進化していくため、常に学び続けなくてはいけない厳しさがIT業界にはある。

それは言い換えれば、年齢や性別に関係なく、個人の努力と実力次第で、成果を出せるということだ。「その意味では、非常にフェアな世界」と柳沼さん。

「私が業界に入った頃と比べれば、社会の意識も働き方も大きく変わりました。これからの時代は、IT業界にかかわらず、能動的に考えて自走できる人であれば、男女問わず価値を発揮していけるのだと思います。

女性が活躍できるフィールドは、今後ますます広がっていくはず。私は今、日本の女性が向かっていく先に、とても明るい未来を感じています」

レノボ・ジャパン 柳沼 綾さん

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取材・文/瀬戸友子 撮影/小黒冴夏 編集/光谷麻里(編集部)