嫌な仕事を断れなかった時の対処法! ハッキリ言わずに“反抗意志”を示した女性たちに実体験を聞いてみた【働く女性100人調査】

嫌な仕事を断れなかった時の対処法

仕事上で嫌なことを言われたりされたりしたら、その場ではっきりと「NO」を突きつける。そんな凛とした振る舞いができたらいいけれど、実際には強気に出られないケースの方が多いはずです。

そこで今回は「仕事上で、NOとはっきり言えなかった時の対処法」を徹底調査!

20~30代の働く女性100人に、NOと言えなかった時のエピソードと、はっきりと断る方法以外で「反抗の意志を示した」経験について聞いてみました。

はっきりと伝えること以外で、NOの意志を示す、さまざま方法を参考にしてみましょう!

Q1.仕事上で、嫌だと思っても「NO」とはっきり言えなかったことはありますか?

Q1.仕事上で、嫌だと思っても「NO」とはっきり言えなかったことはありますか?

始めに聞いたのは、仕事上で「NO」とはっきり言えなかったことがあるかどうか。予想通り半数以上の人が「NOと言えなかったことがある」と回答しました。

その時のエピソードを詳しく聞いてみると、思わず「空気、読みすぎないで……!」と声を掛けたくなるような体験談が多く寄せられました。

評価に響くと思うと、強く言えない

「上司にいい顔をしてしまい、なかなか断れない。嫌な仕事でも、引き受ければ良い評価につながるのではないかと期待してしまう」(30歳/営業事務)

「上司から終業後に飲み会に誘われた時に、嫌だと言えなかった。4人チームの少数部署なので、上司の裁量で出世ができるか・できないかが決まることもある。嫌でも付き合うしかありません」(37歳/法務)

「明らかに業務外の仕事を頼まれたのに、上司にできる人だと思われたくて引き受けてしまった」(35歳/研究職)

「派遣契約が切られるかもしれないと思うと、大抵のことはノーと言えませんでした」(32歳/一般事務)

ヤバい空気になるくらいなら…

「独身だから暇だ、といじられるのが嫌。だけど雰囲気を壊したくないので、ニコニコして流してしまう」(35歳/研究職)

「顧客対応で、若い女性というだけでバカにされた。悔しかったけれど、男尊女卑な気質の職場で誰も共感してくれないのが分かっていたので、自分の中で無理やり飲み込んだ」(35歳/医療従事者)

「直属の上司は、気分の浮き沈みが激しく沸点が分からない人だった。怒らせて職場の雰囲気が悪くなる方が面倒なので、あえて反抗しなかった」(47歳/事務)

「意見がコロコロ変わる上司。仕事の進行に関するこちらの希望を上司に伝えると、後々の仕事がうまく回らなくなるので、ノーという言葉は厳禁だった。面倒なことになっても嫌なので、部署全体で上司の意見が優先されていた」(39歳/その他)

中でも最も多かったのは「自分の評価者である上司に、なかなかNOと言えなかった」という意見です。

「上司の機嫌を損ねたくないので、私がやる必要のない仕事でも引き受けてしまった」(32歳/営業)、「キレやすい上司に、大声で怒鳴られたら嫌な気分になるから、こちらも必要最低限にしか接しない」(38歳/飲食業接客)など自分の嫌な気持ちを飲み込むことで、スムーズな業務進行や、評価に直結する成果を優先していたようです。

さらには、「それはさすがにアウトでは……?」と、かわいそうに思ってしまうエピソードも。

新人に声を挙げる権利はナシ!?

「職場が体育会系で、入社した時に『下っ端仕事は新人の仕事だ』と言われ、従うしかなかった。1人がミスすると、新人全員が呼び出されて公開処刑をされるので、とにかく思考を停止して穏便に過ごすことしか考えていなかった」(37歳/一般事務)

「頼まれたことは引き受けるしかない立場だったけれど、『私もやることがたまってるのに!』と少しイラついてしまうこと。でも、一番下っ端なので断る権利がない……」(34歳/事務)

「新人の自分にとっては、明らかにキャパオーバーな責任のある仕事を押し付けられ、一度は無理そうだと相談した。しかし『君には期待しているから』と言われたのを真に受けてしまい、結局しんどい思いをした」(33歳/教員)

出るとこ出たら、一発アウト案件

「直属の上司や指導係が、2人きりになった途端に私を罵倒する。いわゆるパワハラだったけど、当時は怖くて言い返せなかったし、他の人に言っても全く状況が変わらなかった」(42歳/研究)

「明らかに私の業務範囲ではない仕事が回ってきたけれど、普段からパワハラ気味の上司だったので断れず、彼の代わりに全ての資料を作っていた。いわゆるゴーストライターだけど、怒られるのも嫌だからそのまま続けた」(46歳/マーケティング)

「上司にセクハラまがいのことを言われた時、ショックすぎてとっさに嫌と言えなかった」(37歳/フリーランス)

NOと言えなくても諦めない! 「嫌だ」と反抗意志を示す方法

次に聞いたのは、「仕事上でNOと言えなかった時、何かしらの方法で反抗の意志を示したことはありますか?」という質問。

Q1.仕事上で、嫌だと思っても「NO」とはっきり言えなかったことはありますか?

74%が「ない」という結果に、反抗の意志を示す難しさが分かります。反対に「ある」と答えた人のエピソードを聞いてみると、直接言葉で反抗する以外の「NOを伝える有効な対処法」のヒントが見えてきました。

周りの“まともな人”を味方に付ける

「先輩に仕事を押し付けられたことについて、直属の上司に相談。自分からは言えなかったので、上司から直接注意してもらった」(37歳/人事)

「とにかく周りに相談したり、クライアントにも迷惑をかけてしまうからと、役職がかなり上の上司に話したりして、周囲に動いてもらった」(39歳/主婦)

まず挙げられていたのは、「上司や先輩などの周りの人に相談して、解決してもらう」という正攻法。組織の問題として上司に相談するのであれば、罪悪感も圧倒的に少なくなるはずです。

そして中には、そのくらいでは気が済まないという過激派も……!

大人げなくても、態度に出しまくる

「あからさまに嫌な顔をして『私の仕事かは分からないですけど、まあやってみますよ』と嫌みたっぷりに言ったら、次から嫌な仕事がこなくなりました」(43歳/講師)

「嫌な仕事を振られたら、苦笑いをしてその場を去る!」(26歳/フリーランス)

二度と笑いかけないようにした」(37歳/フリーランス)

「目も合わさずに、返事だけしていた」(35歳/営業)

冗談のふりして、面倒なことから逃げる

「頼まれた仕事に対して、冗談っぽく『え! これ、私がやるんですかー?(笑)』と言う」(34歳/コンサルタント)

「何を言われても、愛想笑いしてごまかす。本気で受け取っていないように見せれば、相手も本気で言ってこない」(34歳/その他)

「本人の前で『ニュースで見たんですけど、これってヤバくないですか!?』と、上司に当てはまるようなパワハラの話をした。もちろんニュースで見たというのはうそ」(38歳/飲食業接客)

「私なんか無理無理~、〇〇さんの方が早くできると思いますよ!と、笑いながら他人を売った」(42歳/販売サービス)

仕事上で「NO」とはっきり伝えたり、強い態度で反抗の意志を示したりするのは、なかなか難しいもの。しかし調査結果では、NOと言えずに引き受けても、結局嫌な思いが残るまま……と苦しくなってしまう人が多いことも分かりました。

アンケートにもあったように、嫌な思いをしないためにも時には冗談のふりをしたり、周りをがっちり固めてみたり、自分なりの「NOと示す方法」を見つけられるといいですね。

【調査概要】
●調査方法:20~39歳の女性へのWebアンケート(クラウドワークス)
●調査期間:2024年6月10日~2024年6月16日
●有効回答者数:100名

文/大室倫子(編集部)