「会社にお中元が届いた!」虚礼廃止だけどお返しはしなきゃダメ?――働く女性が知っておきたい贈答マナー

挨拶、言葉遣い、身だしなみ、所作――。もう新人ではないという人の中にも、「あれ!? こんな時どうすればいいんだっけ」とビジネスマナーで急に困った経験があるという人は多いのでは? そこで、マナーのプロ・美月あきこさんが皆さんの悩みにキッパリ華麗に回答していきます。
美月あきこ
■FB:https://www.facebook.com/Akiko.Mizuki ■ブログ:http://ameblo.jp/lucille/

今回の質問
普段お世話になっている仕事関係の方から、私の部署宛にお中元が届きました。私の会社では虚礼廃止を実施しており、社内外問わずお中元を贈る文化がないので何も用意していません。ただ、もらってしまった以上は、何かをお返しすべきでしょうか?(一般事務/29歳)
プロの回答
お中元は、日頃のお礼や感謝の気持ちを込めて贈り合うもの。仕事でお世話になっている人や恩師、勤務先の上司、仲人など目上の人に対して贈るのが基本で、企業同士がお中元を贈り合う文化も昔から長く続いています。
ただ、質問者さまも仰っている通り、近年は省略する傾向もありますね。企業ごとにさまざまな「贈答のルール」が設けられています。今回のように自分の会社に「贈る」文化が無い場合、届いたお中元へのお返しもNGになるのでは? と考える方も多いかもしれません。
しかしながら、いただいたものへのお返しをしないというのは、社会人として失礼にあたります。せっかくいただいた感謝の気持ちには、お応えするのがマナーです。
お中元を贈る場合、目安となる時期は7月初旬。遅くとも、7月15日までに贈ることになっています(西日本では1カ月遅れの8月初めから15日までがお中元の期間ですが、最近では全国的に一律7月となっているようです)。どうしてもお送りする時期がそれ以降になってしまう場合は、「暑中御伺い」、8月7日の立秋以降は「残暑お見舞い」となりますのでご注意ください。
贈る物の内容は、夏にいただくと嬉しいものを選びましょう。スタンダードなものとしては、素麺、ビール、ジュースなどです。ご当地のデザートや産直のお野菜、フルーツなども喜ばれますが、企業や部署単位で贈る場合は、生鮮食品よりも保存が簡単で日持ちする物の方が良いですね。個人の方に贈る場合であれば、ギフトカードなどが好まれる場合もあります。
上記を踏まえ、会社の方とよく相談し、社内のルールを確認した上でぜひお返しを用意するようにしてください。
取材・文/栗原 千明(編集部)
『働く女のビジネスマナー』の過去記事一覧はこちら
>> http://woman-type.jp/wt/feature/category/knowhow/manners/をクリック