将来の不安とはもうおさらば!「年収アップ&スキルアップ」のダブルアップ転職を20代で成功させるコツ
これまでのカウンセリング件数は2万件以上! 女性に大人気のキャリアカウンセラー水野順子さんへの連載取材で、長く働き続けたい女性に役立つ転職・キャリアの情報を発信していきます。初めての転職活動に役立つノウハウも盛りだくさん! 長期的な視点で今後のシゴト人生を考える上でも参考にしてくださいね。
女性も生涯仕事を続けていくのがスタンダードな時代。 “手に職”といえるようなスキルもなく、給料もなかなか上がらない――。
「このままだと、将来の自分が心配…!」
これまでに2万人以上の女性の相談に応じてきたキャリアカウンセラーの水野順子さんによれば、「特に事務職の女性は、年齢を重ねても給料が上がりにくく、また“手に職”といったスキルを付けることも難しいため、自分の将来に不安を感じている人が多い」という。
そこでオススメしたいのが、スキルアップと年収アップの両方を叶える“ダブルアップ転職”。将来への不安を払拭するためにも、20代のうちから“自分でしっかり稼ぐ”ベースと、自分の自信につながる仕事のスキルを磨ける環境を見つけておきたい。
水野さんが「2016年下半期に特に注目すべき業界・職種」として教えてくれたのは、下記の3つだ。
ダブルアップ転職を叶えるなら……?
その1.観光業界の商品企画職
「2015年度に日本を訪れた外国人観光客数は2,135万9,000人。なんと前年度比の45.6%増(政府観光局発表)となっています。東京オリンピックまではこの勢いは続くと見て間違いなく、外国人向けに今までにはない商品やサービスを提供していくための人材がますます必要とされています」
未経験からいきなり商品企画を担当することは難しいケースもあるが、まずは外国人向けの接客サービス業など、「ニーズを掴む」ところからスタートしても良いだろう。
「観光業界の商品企画職の年収は、平均で400万円前後です。ヒットを出せば大幅な年収アップも夢ではありません。経験と実績を積んで企画スキルを磨けば、商材が変わっても活躍の場所が変わっても、どこでも活躍できるビジネスパーソンになれますね。企画は人間にしかできない仕事ですから、そのスキルが高いほど、これからの時代に重宝されるでしょう」
その2.食品業界の営業職
「特に注目したいのは、ニッチな商材をあつかう専門食品メーカーです。上述した内容とも関連しますが、外国人観光客の増加に伴い、“日本ならではの食材や調味料”などへの需要が高まっています。また、海外における日本食ブームもあり、今までは国内がメインだった老舗の食品メーカーも海外展開を急速に進めています」
“業界内では有名だけど、一般の市場にはまだ出回っていない逸品”を生み出しているような企業があれば、今後の成長幅はかなり大きいという。積極的に採用情報を見ておきたいところだ。
「営業職の年収は業界や会社によってかなり異なりますが、実績を出せば20代で年収500万円を実現することも可能です。食品業界の中でも、賞与の他に成果に応じたインセンティブがあるかどうかは転職活動の際にチェックしたいポイントですね。また、営業職のようにモノやサービスを売ること、数字管理をすることはビジネスの基本。そこを担えるスキルが身につけば、どんな職場でも活躍できる人材になれますよ」
その3.医療業界の専門職
「日本国内における高齢化は、これからますます加速していくことが予想されています。ですが、看護師、理学療法士などの専門職は常に人手不足。資格取得のために学校に通う必要があるので慎重に考える必要はありますが、これから先も絶対に必要とされる職種です」
社会人入試や、夜間学校もあるので、仕事と両立しながら医療業界の専門職を目指す女性は多いそうだ。多忙な職場も中にはあるが、やりがいはかなり大きい。
「一般的に、都内の看護師の平均年収は400万円~500万円程度です。理学療法士についても、350万円~500万円が平均年収となっており、基本的な生活を送るには十分な年収額。いずれの仕事も、一生モノのスキルになることは間違いありません」
若手のうちのダブルアップ転職で、年収ベースを上げ、その上で今後も役立つスキルをどんどん磨いておけば、自立した人生を送ることに自信が持てるようになる。そうなれば、将来への不安も軽減されていくはずだ。
また、「今後は、人工知能の発達によって人間が行う必要がある仕事はこれからどんどん無くなっていくことが予想されている」と水野さん。機械化されていく社会の中で、ロボットに取って代わられない仕事をすることを意識しておくことも大切だという。
「人工知能にできないこと。それは、パターン化できないことへの“臨機応変な対応”や、人の心の機微を読み取った対応をすることです。多くの職種がロボットに取って代わられるということが言われていますが、若いうちから“人にしかできない仕事”にこだわりを持ち、オリジナリティーを発揮しながら仕事に取り組める人は、この先もきっと長く働いていけると思います」
取材・文/栗原千明(編集部)
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