「ゆるく働けばいい」は間違い! 女性活躍先進企業の社員が教える、ワークライフバランスを充実させる上で大切な3つのこと
「ワークライフバランス」という言葉を聞いて、「仕事はゆるく、ほどほどに。プライベートを充実させること」、というイメージを抱く女性は多いかもしれない。
だが、「ワークライフバランスの充実は、単純に仕事時間が短ければいいというものではない」と指摘するのは、設立5年目ながら事務職で働きたい女性たちの間で「働きたい企業」として高い人気を誇る株式会社ユキリエ。社員の9割以上が女性という環境ということもあり、女性が長く働き続けることができる社内環境づくりに積極的に取り組んでいる。
そこで、働く女性の人生をより豊かにする「ワークライフバランス」とは何なのか、女性活躍先進企業といえる同社で管理職を務める伊藤由香さん(仮名)にお話を伺った。

株式会社ユキリエ
事業企画部 My Life事業部 部長
伊藤由香さん(仮名)
大学卒業後、ホテルレストランに就職し、接客業務を経験。その後、ブライダル企業に転職し、ウエディングプランナーとして約3年勤務。2013年に株式会社ユキリエに転職し、入社2年目に部長職に昇進、現職に至る
長時間労働、安定しないワークスタイルで心も体もボロボロに……
20代半ば、将来の両立生活を見据えて転職を決意

「結婚、出産をしてもずっと仕事を続けたい。だから、ワークライフバランスを充実させたくて、ユキリエへの転職を決めた」と語る伊藤さん。前職では、ウエディングプランナーとして活躍していた。
当時は朝8時半に出社して、終電まで働くことは当たり前。お客さまの希望によっては、休みを取れる日も限られている。働く時間や、働き方を決める裁量も無く、常に目の前の仕事をこなすので精一杯。1日1食しか食事ができないような日々も続いていた。
「仕事をするのは大好き。でも、精神的にも体力的にもギリギリの中でこなす仕事は、質も下がっているように感じていました。お客さまにも申し訳ない……。このままじゃ長く続けられそうにない……、そう思うと将来のことがすごく不安になってきたのです」
転職活動を始めた当時、伊藤さんは20代半ば。
女性のライフステージが大きく変わる20代後半~30代前半を迎える前に、自分のキャリアを見直そうと思ったそうだ。
仕事で心と体をすり減らしてしまっては本末転倒。健康な体を維持できる環境、将来的に家庭を持ったときも、安心して両立生活を送ることができる環境を探した結果、出会ったのがユキリエだった。
ワークとライフ、“双方の充実”がカギ
どちらかだけでは働く女性の人生は豊かにならない!
転職後は、毎朝決まった時間に出社し、定時に退社する安定したワークスタイルを築けるようになった伊藤さん。ただ単に余暇の時間が増えたというだけでなく、仕事面でも大きな変化があったという。

「以前までは、お給料って拘束時間に対して支払われるもの、くらいに思っていました。だから、生産性の高い仕事をするにはどうしたらいいのかとか、自分のパフォーマンスを最大化するためには何が必要なのかとか、全然考えていなかったんです。でも、ユキリエでは、無駄な残業時間がない上に、裁量のある仕事なので、限られた時間の中でいかに効率良く働けるのかが常に求められます。一つ一つの仕事に取り組む姿勢は、接客の仕事をしていた時代とは比べ物にならないくらい変わりましたね」
また、朝夕の空いた時間で資格取得の勉強に取り組むなど、キャリアアップへもよりいっそう前向きになったそう。
「プライベートの時間を大切にしたいという思いからの転職でしたが、気付いたら、ますます仕事が好きになっていました。自分の頭で考え、工夫しながら行った仕事で成果が出ると、すごく嬉しいんです。仕事に対するやりがいが増していくと、人生全体に対する満足感も同時に上がっていきました。ワークの充実がこんなにも重要だったなんて、思ってもいませんでした」
ワークとライフ、どちらかだけを充実させてもバランスは保てない。双方が充実しているからこそ、仕事へも、プライベートへも、相互に良い影響が出るもの。プライベートばかりを重視し、“仕事を頑張らない”ことが、いい人生をつくるとは限らない。
受身の姿勢でいてはダメ!
ワークライフバランスは自分で勝ち取るもの

また、「企業側から与えられるのを待つだけではなく、働く女性一人ひとりが、効率のいい働き方や持続可能な働き方を考え、理想のワークライフを自ら勝ち取っていくことも大切だと思います」と、伊藤さんは語る。
会社の制度がいくら整っていても、自分が年齢を重ねたり、結婚・出産をしたり、ライフステージが変わっていけば、その時々で望ましい働き方は変わっていくもの。また、個人が置かれた状況や価値観によって、希望とするワークライフバランスは異なる。だからこそ、能動的に“自分が幸せになれるワークスタイル”を模索し、それを実現するための努力をしなくてはならない。
「昨年管理職になってチームマネジメントを始めて痛感していることなのですが、社員全員の希望を叶えるような制度を用意するのは会社にとって難しいことなんですよね。経営層や人事発信で何とかできることばかりではないものです。だからといって、『会社が何もしてくれない』と嘆いて諦めるのは非常にもったいないこと。働き方改革や、社内環境の整備は、一人ひとりの社員の声からつくられていくものなんだと感じています。
ユキリエはまだ若い企業ですし、声を挙げてくれる社員の意見は尊重してくれる会社。だからこそ、『一緒に会社をつくっていく』という意思を持っている人にとっては、自分に合う環境を自分たちでつくっていくことができる最適な場所だと思います」
・ワークライフバランスの充実は、単純に仕事時間を減らせばいいというだけではなく、時間だけではかれるものではない
・仕事の充実とプライベートの充実は、相互に影響し合う。双方の質を高めてこそ、より満足度の高い人生を築くことができる
・理想的な働き方を実現するには、会社任せにするだけでなく、自分から声を挙げて行動していくことが大切
上記の3つのポイントは、今後も長く仕事を続けたい女性が知っておくべきワークライフバランスに対する正しい考え方といえるだろう。
「自分に合った働き方とは何か」を考えた上で、理想のワーク&ライフスタイルを自ら築いていける職場を今一度探し、選択してみてはいかがだろうか。
取材・文/栗原千明(編集部) 撮影/赤松洋太