フリーランスにパラレルキャリア「技術力があれば選択肢は広がる」――IT業界で働く女性3人が転職して手にした“自分らしい働き方”
皆さんは、エンジニアと聞いて、どんなイメージを抱きますか?
男性が多い?
いつも多忙なイメージ?
残業が多くて女性が長く働けない……?
2018年3月17日(土)東京・渋谷にて『女の転職@type』と、プログラミング教室『TECH::CAMP(テックキャンプ)』が共同開催した『ITスキルで広がる女性の働き方の未来』イベントでは、実際にIT企業で活躍している3名の女性たちがトークセッションに登壇し、自分たちのキャリアのこと、働き方のこと、リアルな情報を発信してくれました。
当日来場した女性たちは、13時~の第一部と15時~の第二部をあわせて約80名。
まだまだ男性が多いといわれるエンジニアですが、女性たちの興味の高さが伺われます。
週4勤務に、定時退社……
実はプライベートと両立しやすいエンジニアの仕事
トークセッションに登壇したのは、株式会社アイディーエスの井上さん(写真左)、ユナイトアンドグロウ株式会社の有野さん(写真中央)、株式会社遠藤システムの糸賀さん(写真右)の3人。

司会:まずは皆さんのご経歴やお仕事内容を教えてください。
井上さん(以下、井上)「新卒で当社に入社して4年目になります。プログラミングは未経験でスタートし、PM(プロジェクトマネジャー)を経て、今はサーバー構築・運用を行う部署の営業をしています。就職活動をしていたときは、『絶対IT業界がいい』とは思っていなかったんですが、お客さまが抱えている課題解決に役立つ仕事がしたいという軸はありました。それで行き着いたのが当社のエンジニアの仕事です」
有野さん(以下、有野)「父がシステムエンジニアをしていた関係で、小さい頃からITやWebには興味がありました。でも、新卒で就職したのは家電業界の営業職。全く違う業界です(笑)。そこで5年間働いて、『やっぱりWebデザインやプログラミングを仕事にしたい』という気持ちが強くなったので、スクールに通って転職活動を本格的に始めました。今年の1月に当社に入社してからは、主にヘルプデスクの仕事をメインに担当しています」
糸賀さん(以下、糸賀)「前職では、不動産業界で事務の仕事などを経験しました。遠藤システムに中途入社してからはエンジニアのサポート業務を担当しています。私自身はエンジニアではありませんが、エンジニアのサポートを行っている立場から見えてくることをいろいろとお話できればと思います」
司会:井上さん、有野さんは、実際にエンジニアとして働いてみて、最初はどんな印象でしたか?
井上「最初は先輩たちの言葉が未知の暗号のように聞こえましたね(笑)。正直なところ、ITにうといタイプだったので、1年くらい経ってようやく先輩たちの話についていけるようになりました。今でも分からないことは出てくるので、そういうものにぶつかる度に、しつこく聞いたり調べたりしながら、何とか食らいついていく感じです」

有野「私は情報システム分野の仕事をしているので、『意外と事務っぽいな』って思うことが多々ありました。さまざまな方から来る書類をもとに、PCで設定を行っていく作業が多いのですが、前職は営業だったのでそういう業務をほとんどやったことがなくて(笑)。事務系のお仕事経験がある方なら、もっと馴染みやすいのかなと思いました」
司会:エンジニアという仕事について、向き不向きってあると思いますか?
糸賀「チームでプロジェクトを動かしていく仕事がメインですから、社内外の方とちゃんとコミュニケーションが取れるかどうかは重要だと思います」
有野「あとは、ずっと同じことをしていたい。言われたことだけをやっていたいという人は、ちょっとつらいかもしれませんね。新しい言語も登場するし、技術トレンドはすぐアップデートされますから、そういうことについていくのが苦じゃない人は長続きする印象です」
司会:なるほど。エンジニアの方のライフワークバランスについてはいかがでしょうか?
井上「技術力があればいろいろな会社で需要がある仕事なので、結婚、出産などライフステージの変化があっても長く続けられると思いますよ。特に、エンジニアの場合はフリーランスという選択肢もあります。スキルがあれば、自由な働き方も実現しやすくなりますね」
有野「会社員であっても、比較的定時に上がれる会社が多いと思いますよ。私自身も、プライベートと仕事とをうまく両立できていると感じます。実は私、もう一個仕事をしていて、歌の先生をやっているんですよ。週4日はユナイトアンドグロウで働いて、残り1日を歌の先生の仕事にあてるというようなバランスです」
糸賀「結婚、出産をして復帰している方も多いですよね。世の中にロールモデルはたくさんいますから、これからエンジニアになろうという方にとっても安心できるのではないでしょうか」

司会:改めてなんですが、これからエンジニアになってみたい思う人は、まずは何から始めるべきなのでしょうか?
有野「いろいろな業界、職種からエンジニアに転身している人って多いんですよ。しかも、エンジニアにもさまざまな種類がありますから、どんな前職の経験もきっと役に立つ。だから、自分の中でハードルを高め過ぎずに思い切って未経験採用をしている企業の話を聞きに行ってみるとか、プログラミングスクールに行ってみるとか、何か行動を起こして見るといいと思いますよ」
井上「そういう意味では、皆さんはもうこうやって行動を起こされていますからね! これからプログラミングを体験してみて、楽しいって思えるか確かめてみるといいですね」
糸賀「入社してからでも企業研修で基本はしっかり学べますから、どなたでも安心してトライできると思います」
司会:「私には無理」と自分で決め付けてしまうことほどもったいないことはないですね! 未経験でもやり始めてみればできることも多いものです。皆さんの経験がそれを証明していると感じました。お話ありがとうございました。
プログラミング体験&交流会
現役エンジニアによるトークセッションが終わった後は、90分間のプログラミング体験を実施。『TECH::CAMP』講師の皆さんに御協力いただき、参加者の方には課題に取り組んでもらいました。

夢中になっていると、90分という時間もあっという間!
「もっとやってみたい」「スキル向上にむけて、いろいろ学んでみたい」という声を参加者の皆さんからあがっていました。

さらに、イベント最後には、参加者同士の交流会も実施。各企業の人事担当者や、トークセッションに登壇した3人と、エンジニアの仕事について、これからのキャリアについて、転職について、情報交換をしていただきました。
まだまだ続いていく仕事人生をより豊かなものにするために――。本イベントが、参加者の皆さんが理想の未来へむけて一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
次回のイベント開催も企画中ですので、詳細が決まったらまたサイト上で告知します!
お楽しみに!
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取材・文・撮影/栗原千明(編集部)