働きやすさだけでは、長くは続かない。子育て中も仕事のやりがいを失わない仕事選びの視点【三井住友銀行】

働きやすさだけでは、長くは続かない。子育て中も仕事のやりがいを失わない仕事選びの視点【三井住友銀行】

ライフステージが変われば、働き方も見直さざるを得ない。通勤時間や残業の少なさを優先するうちに、「仕事の面白さや成長は諦めるしかない」と考えてしまう女性は少なくないだろう。

だが、三井住友銀行の「マネーライフパートナー」として働くCさんとTさんは、それぞれ子育てと働き方の変化に向き合いながらも、仕事への意欲を手放さなかった。

二人が実感しているのは、働きやすさだけではない。お客さまのお金の悩みに耳を傾け、その人の人生に寄り添っていく、この仕事ならではの面白さだ。

二人の子どもを育てる入行約1年半のCさんと、子育てをしながら15年以上活躍してきたTさん。二人の対話から、働きやすさとやりがいを両立しながら、自分らしくキャリアを重ねるためのヒントを探った。

Cさん

三井住友銀行 練馬ウェルスマネジメント
マネーライフパートナー Cさん

2012年、ユニフォームを扱うアパレルメーカーに新卒入社。営業・営業事務として約13年間勤務した後、25年2月に三井住友銀行へ入行。現在は練馬ウェルスマネジメントのマネーライフパートナーとして勤務する。小学1年生と保育園年長の二児の母

Tさん

三井住友銀行 練馬ウェルスマネジメント
マネーライフパートナー Tさん

医療機関で医療事務として勤務した後、2010年に三井住友銀行へ入行。これまでに4つの支店でマネーライフパートナーとして経験を積み、現在は練馬ウェルスマネジメントに勤務。子育てと仕事を両立しながら、15年以上にわたりキャリアを重ねてきた

「小1の壁」を前に決断。13年勤めた会社から未経験で銀行へ

編集部

まず「マネーライフパートナー」とは、どのようなお仕事なのでしょうか?

Tさん

三井住友銀行とお取引のあるお客さまにお電話をしたり、ご自宅を訪問したりして、資産運用や保険、相続など、お金に関するお悩みやご意向を伺う仕事です。

ご来店されたお客さまの手続きをサポートすることもあります。お話の内容に応じて、専門の営業担当者へおつなぎするまでが私たちの役割ですね。

編集部

Cさんは2025年に、異業種から転職されたそうですね。マネーライフパートナーを選んだきっかけを教えてください。

Cさん

前職では、ユニフォームを扱うアパレルメーカーに約13年間勤めていました。ただ、自宅から職場まで片道1時間以上かかっていて。上の子が小学生になると、学童のお迎えに間に合わなくなるため、家の近くで働ける仕事を探し始めました。

とはいえ、子育てのために仕事のペースを落としたくはなかったんです。そんなときに『女の転職type』でマネーライフパートナーの求人を見つけ、働きやすさと仕事のやりがいの両方がかなえられそうだと感じました。

マネーライフマネーパートナー
編集部

アパレル業界から銀行への転職に、不安はありませんでしたか?

Cさん

もちろんありました。異業種からの転職だったので「本当に未経験でも大丈夫なんだろうか」という不安は大きかったです。

入行後は、まず研修所で1週間、伝票の書き方などの基礎から教えてもらいました。支店に配属された後も、先輩たちが隣について一つ一つ教えてくださったので、不安は少しずつ薄れていきましたね。

Tさん

入行してからも、商品や制度について学ぶ勉強会が定期的にあります。最初から金融の知識がそろっている必要はなく、入行してから一つずつ身に付けていけば大丈夫です。

編集部

Tさんも、お子さんが小学生の頃にこの仕事を始めたそうですね。

Tさん

はい。子どもが小学生になり、少しずつ手が離れてきたタイミングで、「これからは腰を据えて長く働きたい」と考えるようになり、この仕事を選びました。

実は、私はもともと飽きっぽい性格なんです。でも、マネーライフパートナーは毎日お会いするお客さまも、ご相談の内容も異なります。支店が変われば、新しい人や地域との出会いもあり、常に学ぶことがあるので、飽きる暇がないんですよ。気付けば4つの支店を経験し、15年以上この仕事を続けています。

マネーライフマネーパートナー

休むときは「お互いさま」。罪悪感は持たなくていい

編集部

具体的な働き方についても教えてください。Cさんは子育てと両立しながら働いていますが、普段はどのような一日を過ごしているのでしょうか?

Cさん

朝起きて子どもを送ってからは、9時30分の始業に間に合うように出社し、お客さまへのお電話やお手紙の作成、ご来店された方の対応などを行います。

その後16時45分には仕事を終え、そのまま保育園や学童のお迎えに向かいます。18時頃に帰宅して、夕食やお風呂を済ませて、平日は21時30分頃に子どもたちと一緒に寝ています。

前職では通勤に片道1時間以上かかっていましたが、今は自宅から支店まで15分ほど。通勤時間が短くなったことで、仕事を続けながら、子どもたちと過ごす時間も確保しやすくなりました。

マネーライフパートナーのとある一日

9時30分 始業・お客さまへご連絡

貸与されたジャケットに着替え、業務を開始。お客さまに電話をかけ、近況やお困りごとを伺います。必要に応じて、手紙でご案内をお送りすることも。

マネーライフマネーパートナー
Cさん

直筆で手紙を書く機会が増えたので、きれいな字を書けるようになりたいと思って。最近は、子どもの習い事のついでに私も習字を練習しています。

11時ごろ お客さまのもとへ訪問

週に2回ほど、担当するお客さまのご自宅を訪問。資産運用や保険、相続など、お金に関するご意向やお悩みを伺います。

マネーライフマネーパートナー
Tさん

訪問する日は電車で担当エリアへ向かい、最寄り駅から自転車でお宅を回ることもあります。

ずっとオフィスの中にいる仕事ではありませんし、お客さまによってお悩みも異なるので、毎日新しい発見があります

13時ごろ 支店でお客さまに対応

ご来店されたお客さまの手続きをサポート。会話を重ねながら、お金に関するお困りごとや、今後の暮らしについてのご意向を伺います。新しい商品や制度を学ぶ勉強会が入る日もあります。

マネーライフマネーパートナー
Tさん

ご相談の内容に応じて、専門の営業担当者へおつなぎすることも私たちの役割です。ときには、ご家族やこれからの暮らしについてお話しいただくこともあります。

16時45分 退勤

原則として残業はなく、定時に仕事を終えます。Cさんは、そのまま保育園のお迎えへ。

マネーライフマネーパートナー
Cさん

退勤時間が決まっているおかげで、帰宅後も慌ただしくならず、子どもたちと夕食やお風呂の時間をゆったり過ごせています。前職の片道1時間通勤のときと比べて、心にすごくゆとりが生まれました。

編集部

定時内に勉強の時間も取りながら、メリハリのある働き方をされているんですね。とはいえ、子どもの発熱など、予定通りにいかない日もあるのでは?

Cさん

ありますね。ただ、マネーライフパートナー同士の連絡用グループに「子どもが熱を出したので、お休みをいただきます」と送ると、先輩たちがすぐに「大丈夫だよ」「安心して」と返してくださるんです。だから、仕事のことを引きずらず、看病に気持ちを切り替えられています。

最初は申し訳なさもありましたが、今は素直に周囲を頼らせてもらっています。

Tさん

子どもの都合で休むときに、罪悪感を覚えてしまう気持ちはよく分かります。私も子育て中は同じでしたから。だからこそ、今子育てをしているメンバーには、「気にしなくていいよ」と声をかけるようにしています。

編集部

制度が整っているだけでなく、実際に周囲を頼りやすい雰囲気があるのですね。

Tさん

そうですね。誰かが休むときには自然と周りが支える、「お互いさま」の気持ちが根づいていると思います。私自身も周囲に支えてもらいながら子育てと仕事を両立してきたので、今度は自分が支える番だと思っています。

身近な子育て中の方から「子どもがいると、なかなか働きに出られなくて」という話を聞くと、「この職場なら大丈夫ですよ」と伝えたくなりますね。

人の人生に触れるたび、自分自身も成長できる

編集部

働きやすさだけでなく、仕事そのものの面白さについても教えてください。

Cさん

一つは、チームで目標を達成する喜びです。個人ではなく、支店全体で目標に向かって取り組むので、達成したときにはみんなで喜び合えます。

例えば私が入行したばかりの頃、来店されるお客さまに新しい口座サービスへの切り替えをご案内していました。多くのお申し込みをいただいたときには、支店長や同じ支店の仲間からも「すごいね」と声をかけてもらえて。自分の仕事を見てもらえていることが、うれしかったですね。

編集部

成果を出したとき、周囲がきちんと言葉にして認めてくれるのですね。

Cさん

はい。お互いの頑張りを自然と褒め合う文化があると感じます。

もう一つ、この仕事ならではの面白さだと思うのが、お客さまの人生に触れられることです。資産運用や相続について一緒に考えるには、これまでどのような人生を歩んでこられたのか、これからどう暮らしていきたいのかまで伺う必要があります。

人の人生について、これほどじっくりお話を聞かせていただける仕事って、なかなかないですよね。さまざまな価値観や考え方に触れられるので、私自身も日々学ばせていただいています。

Tさん

ご友人やご家族には話しにくいことでも、「銀行の人になら話せる」と打ち明けてくださるお客さまも少なくありません。

以前、趣味のお話をしていたお客さまが、ふとご家族についての悩みを話してくださったことがありました。そこからさらにお話を伺い、遺言信託のご相談につながったんです。何気ない会話を重ねる中で信頼していただき、お客さまが抱えている悩みに気付けることに、この仕事の意義を感じます。

マネーライフマネーパートナー
編集部

一方で、お金や家族に関する繊細な相談を扱うからこその難しさもありそうです。

Cさん

お客さまに合わせて、言葉や伝え方を変えることですね。入行したばかりの頃は金融の専門用語が分からず苦労しましたが、知識が身に付いてくると、今度はそれを自分にとっての「当たり前の言葉」として使ってしまうことがあります。

こちらでは分かりやすく説明したつもりでも、お客さまには十分伝わっていなかったことがありました。それ以来、相手の反応を見ながら、できるだけ日常的な言葉に置き換えてお話しするよう意識しています。

Tさん

同じ内容でも、伝わりやすい言葉や説明の仕方は、お客さまによって異なります。さまざまな方とお話しする経験を重ねるうちに、「この方には、こう説明すると伝わりやすそうだ」と少しずつ分かるようになります。

分からないことがあれば、私たち先輩にも相談してもらえればいい。最初から一人で完璧に対応しようとしなくても大丈夫です。

編集部

銀行というと、堅い職場をイメージする人も多いと思います。実際に働いてみて、職場の雰囲気はいかがでしたか?

Cさん

私も入行前は堅いイメージを持っていましたが、実際はチームで支え合う温かな職場で、良い意味で驚きました。

先輩方とも距離が近く、私が前職で経験してきたことについて、「Cさん、これはどうすればいい?」と逆に聞いてくださることもあるんですよ。

Tさん

年次にかかわらず、相談や意見を伝えやすい職場だと思います。朝、ロッカールームで自然とおしゃべりが始まるような和やかさもありますね。

仕事では、お客さまへの対応に必要な情報を日頃からチームで共有しています。そのため、誰かが不在のときにも周囲がフォローしやすい。それぞれが自分の仕事だけを見るのではなく、「みんなで支店を良くしていこう」という気持ちを持って働いています。

環境を変えても、仕事への意欲まで手放さなくていい

編集部

お二人はこれから、マネーライフパートナーとしてどのようにキャリアを重ねていきたいですか?

Cさん

お客さまに寄り添う「パートナー」としての役割は少しずつ果たせるようになってきましたが、金融知識の面では、まだ学ぶことがたくさんあります。これからもっと知識の引き出しを増やし、お客さまに「あなたに相談すれば安心」と思っていただける存在になりたいです。

マネーライフマネーパートナー
Tさん

今は自分自身の成果だけでなく、後輩のみなさんが安心して働き続けられる環境をつくることも、私の役割だと思っています。

仕事をしていれば、大変な日や失敗して落ち込む日もありますよね。それでも、「明日もまた頑張ろう」と思える職場でありたい。困ったときに相談できて、誰かが休むときには自然に支え合える。そんなチームをつくることで、支店に貢献していきたいです。

編集部

最後に、「子育てと両立しながら、やりがいのある仕事を長く続けたい」と考えている読者へ、職場選びのアドバイスをお願いします。

Tさん

制度があるかどうかだけでなく、それが実際に利用されているか、利用するときに周囲がどのように支えているかまで確認できるといいですね。

実際にマネーライフパートナーは、産休・育休を経て復職し、長く働いている人も多いんです。制度だけでなく、子育てをしながら働くことへの理解があるからこそ、続けやすいのだと感じています。

その上で、少しでも興味を持てる仕事かどうかも大切です。私は休みの日にも、お金に関する動画をつい見てしまうくらい、この分野が好きなんです。興味があれば、勉強を続けることも、それほど苦にはなりません。

Cさん

私も転職するときに、無理なく働き続けられる条件はしっかり確認しましたが、働きやすさだけでなく「この仕事で何を学べるか」「どんな人の役に立てるか」まで考えて選んだことで、今のやりがいにつながっていると感じます。

未経験で金融業界に飛び込むことには、もちろん不安もありましたが、環境を変えることは、仕事への意欲やこれまでのキャリアを手放すことではありませんでした。

子育てをしながらでも、新しい仕事に挑戦し、成長していくことはできる。迷っている方にも、自分が大切にしたい条件と気持ちの両方を諦めずに、思い切って次の一歩を踏み出してほしいと思います。

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取材・文/古屋江美子 撮影/赤松洋太