全国400人のトップに立つ販売員は何が違う? 課題解決型の接客で話題のエアウィーヴに見る“選ばれる接客”の共通習慣

全国400人のトップに立つ販売員は何が違う? 課題解決型の接客で話題のエアウィーヴに見る“選ばれる接客”の共通習慣

「お客さまとじっくり向き合える仕事がしたい」

でもふと気が付けば、店舗の回転率や売上を重視するあまり、思い描いていた接客スタイルとはかけ離れてしまっている──。そんなもどかしさを抱える人も多いのではないだろうか。

では、数字への責任を背負いながらも、お客さまに“一流のおもてなし”を提供できる販売員は、何が違うのだろう。

そこで今回話を聞いたのは、寝具メーカー・エアウィーヴが開催する接客コンテストで入賞した3人の販売員たち。

エアウィーヴの販売員は、「スリープカウンセラー」と呼ばれ、高い専門性を活かしながら、お客さま一人一人が抱える睡眠課題を解決へと導く「コンサルティング力」がたびたび話題に上がる。睡眠健康指導士の資格を持つスリープカウンセラーも多い。

その中でも、トップクラスの接客スキルを持つ3人の女性たちに、日頃から実践していることを聞くと、誰もがすぐに取り入れられる共通点が見えてきた。

エアウィーヴでスリープカウンセラーとして働くT・Rさん

T・Rさん

前職は約10年間、百貨店内でアパレル販売に従事。副店長・店長を経験。2020年にエアウィーヴに入社。スリープカウンセラーとして活躍後、店長に昇進。現在は九州地方のエリアマネージャーとして勤務

※2026年SC(スリープカウンセラー)ロールプレイングコンテスト最優秀賞を受賞

エアウィーヴでスリープカウンセラーとして働くN・Aさん

N・Aさん

2023年にエアウィーヴに新卒で入社。スリープカウンセラーとして、GMSの店舗、アウトレット店舗、百貨店と多様な店舗形態で経験を積み、現在は百貨店の店舗で副店長を務める

※2026年SCロールプレイングコンテスト優秀賞を受賞

エアウィーヴでスリープカウンセラーとして働くA・Cさん

A・Cさん

前職は、百貨店内で洋菓子販売に従事。2023年に派遣社員としてエアウィーヴに入社。24年に直雇用へ転換し、百貨店でスリープカウンセラーとして経験を重ねた後、家具店に異動。現在は店長として活躍

※2026年SCロールプレイングコンテスト特別賞を受賞

お客さまの「深い悩み」を解決できる接客を求めて

編集部

まず、皆さんがエアウィーヴに入社した経緯を教えてください。

Tさん

前職はアパレル業界で10年ほど働き、店長も経験したのですが、コロナ禍でブランドが撤退することになってしまって……。

「これから先も必要とされ続ける業界は何だろう」と考えた時に、生きていく上で「健康」は最も大切なものの一つだと思ったんですよね。

接客経験を活かしながら、健康に関われる仕事を探す中で、エアウィーヴに出会いました。

エアウィーヴは睡眠研究に力を入れているので、根拠に基づいた提案によって、お客さまの悩みを解決へと導いていける点に惹かれましたね。

インタビューに答えるエアウィーヴでスリープカウンセラーとして働くTさん
Nさん

私は新卒でエアウィーヴに入社したのですが、Tさんと同じような理由で選びました。

学生時代、生活雑貨店で販売員のアルバイトをしていて、お客さまが探している商品を案内するだけの、わりと簡易的な接客業だったんですよね。

もっとお客さま一人一人に寄り添う仕事がしたい。世の中には物があふれているからこそ、長く満足して使っていただける上質なものを販売したい。そんな思いで就活をしていたところ、寝具メーカーに行き着いたんです。

中でも、睡眠研究に基づいて商品を開発しているエアウィーヴなら、自信と根拠を持って提案できると思い、入社しました。

Aさん

私も同じです!

私は、洋菓子店で働いていたんですが、次第に同じ作業を繰り返しているような感覚を持つようになって。何を目標に働いていけばいいのか悩んでいた時に、テレビで「睡眠負債」の特集を見たんです。

自分自身の生活にも関わる身近な問題でしたし、専門知識を学びながら、お客さまの悩みに寄り添った接客ができる寝具業界に興味を持ちました。

エアウィーヴは、売り場でも販売員の方が丁寧にお試しや体感のご案内をしているのを目にしていたので、洋菓子販売とは異なるスタイルの接客を通じて、自分のスキルを高めていけそうだなと思い、挑戦しました。

エアウィーヴでスリープカウンセラーとして働くAさん

エアウィーヴでは、著名な研究者や教育機関と提携し、「寝具と睡眠の質」「寝具と寝返りのしやすさ」「寝具と運動パフォーマンス」など、数々の研究を行っており、専門知識を持ったスリープカウンセラーたちが、じっくりお客さまの睡眠の悩みと向き合っている

編集部

「お客さま一人一人にじっくり向き合いたい」「お客さまが抱える悩みを解決したい」という思いは、皆さんに共通していたんですね。

実際にスリープカウンセラーとして働く中で、お客さまの悩みの解決に寄り添えている実感はありますか?

Tさん

あります。まず、売場にいらしたお客さまの表情や雰囲気から「お疲れなのかな」と感じた際は、「今、何かお悩みですか?」と積極的に声をかけて深掘りするようにしています。

編集部

まずは、お悩みを聞くところから始めるんですね。

Tさん

そうですね。エアウィーヴでは、一人のお客さまのカウンセリングに何時間もかけることも珍しくありません

編集部

そんなに……!

Aさん

私も1、2時間ほどかけることがあります。

Nさん

もちろん、こちらから引き留めることはありません。ただ、お客さまがじっくり相談したいと望まれるのであれば、たっぷり時間をかけてお話を伺います。

Tさん

以前、「背中が曲がってしまった高齢の母が、寝返りを打てず、枕も合わない」と相談に来られたお客さまがいらっしゃいました。

ご本人がいない中で選ぶのは難しかったのですが、2時間ほどかけて真剣にご相談に乗り、一緒に寝具を選んだんです。

すると1カ月後、「母が寝返りを打てるようになりました」と笑顔で報告に来てくださって。本当にうれしかったですね。

Aさん

すてきですね。私にも、 印象に残っているお客さまがいらっしゃいます。

「体が痛くて寝るのが怖い」とおっしゃっていたのですが、カウンセリングを通じてじっくりお悩みを深掘っていき、ベストだと思う商品をご提案しました。

ご購入後も「大丈夫だったかな……」と不安だったのですが、後日また来店された時に、「体がとても楽になって、寝るのが怖くなくなった。毎日が変わって本当にうれしい」と涙を流されていて。私も胸が熱くなりました。

インタビューに答えるエアウィーヴでスリープカウンセラーとして働くAさん

お客さまの悩みを解決するために、トップ販売員がやっていること

編集部

皆さんは、全国のスリープカウンセラーが参加する「SCロールプレイングコンテスト」 で受賞されていますが、そもそもこれはどういった大会なのでしょうか?

Aさん

全国に約400名いるスリープカウンセラーの中から、選抜された100名ほどが参加し、最終的にはファイナリスト8名がステージに立つ、接客コンテストです。

会長や役員、営業部長、前回大会の優勝者といった審査員を前に、接客のロールプレイングを行い、優勝者を決めます。

Nさん

お客さまやお悩みの設定は、参加者ごとに異なります。内容が伝えられるのはコンテスト前日なので、練習する時間はほとんどなく、その場での対応力も問われるんです。

編集部

それは緊張感がありますね!評価軸は事前に分かっているのでしょうか?

Nさん

評価軸は明かされていないんですが、私は「一番基本に忠実で、ファーストアプローチからカウンセリング、クロージングまで全体のバランスが取れていた」と評価していただきました。

Tさん

それぞれの個性も踏まえた上で審査しているのではないかと思います。

編集部

なるほど。では、全国のトップに立った皆さんに、ぜひ伺いたいです。

お客さまの課題を解決できる接客を行うために、普段から心掛けていることや、実践していることがあったら教えてください。

Tさん

睡眠といった踏み込んだ悩みについて打ち明けてもらうには、お客さまの心を開くことが何よりも大切です。

実際にマットレスに横になっていただくことも多いのですが、人前で寝るのって緊張するじゃないですか。

だからまずは、心の壁を取り払っていただけるように、次のことを心掛けています。

1.かしこまりすぎず、笑顔で親しみやすく接する
2.目を見てお話しする
3.身だしなみを清潔にする
4.難しい専門用語を使わない
Tさん

基本的なことですが、まずはこれらを実践しなければ、スタート地点に立てません。

インタビューに答えるエアウィーヴでスリープカウンセラーとして働くTさん
Nさん

私は、まずお客さまがどのようなタイプの方かを見極めるようにしています。

たとえば、数値やデータ、睡眠研究に関心がある方には端的にロジカルなお話をします。一方で、緊張されている方には、リラックスしていただけるようなアプローチを意識します。

あとは、「どう伝えるか」以上に「どう伝わったか」を重視していますね。

編集部

どういうことでしょうか?

Nさん

過去に、良かれと思って提案したことが裏目に出た経験があって。自分の意図通りにお客さまに伝わるとは限らないのだと痛感しました。

それ以来、お客さま視点を養うために、スタッフ同士でお客さま役と販売員役に分かれてロールプレイングを行うようにしています。

お客さま役を演じることで、ご案内のタイミングや説明の良し悪しに気付くことも多いんですよ。

Aさん

私もお客さまとの心の距離を縮めることを第一に考えています。

現在は家具店の寝具コーナーでエアウィーヴ製品をご提案しているのですが、店舗に敷居の高さを感じるお客さまもいらっしゃって。

寝具選びでは、実際に体感していただくことが何より重要です。そのため、押し付けるのではなく、ご自宅にいる時のようにリラックスしてお試しいただける環境づくりを心がけています。

じっくりとお悩みを伺い、「この人なら相談しやすい」と感じていただけるよう、お客さまをよく観察しながらご案内方法を見極めています。

インタビューに答えるエアウィーヴでスリープカウンセラーとして働くAさん
編集部

まずは、お客さまとの心の距離を縮める。その上で相手をよく観察し、お客さまの立場に立って、接し方や伝え方を変えていく。

皆さんそれを徹底しているからこそ、悩みを打ち明けてもらえる関係を築けているんですね。

では、 お客さまに心を開いていただいた後、課題解決まで導くために工夫していることはありますか?

Tさん

自社製品を売るというよりも、お客さまの課題を解決することが目的であるということを、ブレさせないようにしています。

お客さまのお悩みを徹底的に深堀りし、一方的にアドバイスするのではなく、「どうすれば解決できるか」をお客さまと一緒に考える。その結果、お客さまにとってより適した選択肢がある場合は、当社製品以外の商品をご紹介することもあります。

編集部

そこまで徹底してるんですね!

Nさん

寝具メーカーはたくさんあるので、しっかり比較検討していただきたいですよね。

私も商品のメリット・デメリットを正直にお伝えし、一度ほかの店舗も見てきていただくよう、 お話しすることがあります。

Aさん

私も同じです。一通り試していただき、納得して選んでいただけるようご案内しています。

その上で「やっぱりエアウィーヴがいい」とお客さまが戻ってきてくださると、うれしいですね。

接客力を伸ばすのは、「実践」と「振り返り」の積み重ね

編集部

皆さんは、接客力やカウンセリング力をどのように磨いてきたのでしょうか。

Aさん

現場でさまざまなお客さまと接し、一人一人のお悩みを深掘りする経験を積むことが、何よりの研修だと思います。

Tさん

実践がスキルアップにつながるのは、間違いないですね。失敗を恐れず、どんどん接客に入ることが、成長への一番の近道になります。

そして、うまくいかなかった時に「どうしたら良かったのか」を振り返る。その積み重ねが、自分を大きく成長させてくれます。

エアウィーヴでは年に1回、接客レベルを確認するチェックテストがあり、トレーナーから客観的なアドバイスをもらえるんです。

定期的に自分の接客を振り返ることは、スキルアップに欠かせませんから、ありがたい機会ですね。

インタビューに答えるエアウィーヴでスリープカウンセラーとして働く女性たち
Nさん

私も、自分の接客を客観的に振り返ることを意識しています

研修期間が終わった後も、販売員同士でロールプレイングを行い、定期的に接客を見直すようにしています。

厳しいことも言われますし、正直、ロールプレイングは得意ではないのですが(笑)。でもやる度に、「やっぱり客観的に振り返ることは大事だなぁ」と感じます。

編集部

まずは恐れずに経験を積む。そして、できなかったことから目をそらさず、しっかり振り返りをすることが大切なんですね。

最後に、皆さんの今後の目標を聞かせてください。

Tさん

私は今年6月にエリアマネージャーに就任したので、今後は九州全域の店舗で、スタッフの接客力向上に努めていきたいです。

これまで自分が現場で学んできたことを、スタッフたちに伝えていけたらと思っています。

Nさん

私も昨年から副店長を務めているので、自分自身のスキルを高めるだけでなく、チーム全体でレベルアップしていきたいです。

Aさん

私の店舗にも最近、新しいスタッフが入ったので、これまで周囲の方々から教えていただいたことを伝えながら、チームで頑張っていきたいと思っています。

私はもともと人前に出るタイプではないので、SCロールプレイングコンテストへの出場にも、実はあまり前向きではありませんでした。

でも、参加してみると学ぶことが本当に多く、今では出場して良かったと思っています。

これからも、こうした学びの機会を積極的に取り入れながら、成長し続けていきたいですね。

取材・文/光谷麻里(編集部) 撮影/笹井タカマサ

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