28歳で再婚、30歳で出産、34歳で二度目の離婚。人気性教育YouTuberが、20代の自分に伝えたいこと【シオリーヌ】

28歳で再婚、30歳で出産、34歳で二度目の離婚。人気性教育YouTuberが、20代の自分に伝えたいこと【シオリーヌ】

人生の数だけ、答えがある
28歳のあなたへ

あの頃、迷っていた自分へ。今、同じように立ち止まっている誰かへ。仕事や人生でさまざまな選択をしてきた女性たちに、「28歳にいま伝えたいこと」を自由に綴ってもらいました。人生の先輩たちから届く、十人十色のエッセイ集。

助産師として産婦人科病棟などに勤務した後、「性教育YouTuber」としてSNSでの発信を始めたシオリーヌさん。

生理や妊娠・出産、子育てなどを、専門知識に基づきながら親しみやすく伝える動画が支持を集め、YouTubeのチャンネル登録者数は18万人超、SNSの総フォロワー数は30万人を超える。

そんなシオリーヌさんが今回振り返ってくれたのは、28歳以降の自身の選択。28歳で再婚し、30歳で出産、34歳で二度目の離婚。かつて思い描いた「普通の家庭」とは違う今を生きる彼女が、28歳の自分にいま伝えたいこととは。

シオリーヌ(大貫 詩織)さん

シオリーヌ(大貫 詩織)さん

助産師として病棟勤務ののち、動画クリエイターとしてSNS活動を開始。総フォロワー30万人超。出産・子育てあるある、生理の知識、性教育の伝え方など幅広いジャンルで発信。性教育講師として全国の学校や自治体での講演活動にも精力的に取り組んでいる。X Instagram YouTube TikTok

二度目の離婚をした34歳の私が、再婚した28歳の私に伝えたいこと

28歳の私へ。元気ですか? 元気ですよね。

悲惨な終わりを迎えた一度目の結婚から2年たって、二度目の結婚。望んでいた幸せを手にして、今、あなたの胸はキラキラした気持ちであふれていることと思います。

そんなあなたに、34歳の私からお知らせがあります。

私は今年、二度目の離婚をしました

驚きましたか? それとも「やっぱりな」という感じですか? きっと後者だろうな。

私の人生に落ち着きがないことは、あなたもよく知っているもんね。でも、安心してください。34歳の私はとても元気です。

二度目の結婚を決意したのは、子どもがほしいという思いからでした。

27歳で離婚をして、さてこれからの人生をどうしていこうかと思ったとき、まず考えたのは「私はこの人生で出産を経験したいか」ということ。

自分の身体で妊娠・出産を経験したいと望むのなら、どうしたってタイムリミットがある。そのリミットを意識して、本気の婚活に取り組むかどうかをまず決めようと思った。

そして、たどり着いたのは「妊娠を目標にした婚活はしない。もし30歳までに、結婚したいと思える人と自然に出会うことがあれば、なる早で出産したいという希望があることを伝えた上で交際しよう」という結論。

そうやって決めた途端、たまたま縁があって、1年後には再婚していた。人生って面白いね。

その頃、発信し始めたばかりのYouTubeチャンネルの登録者数は10万人を超え、初めての著書も出版された。

こうして振り返ってみると、28歳の私ってなんかすごく「イケイケ」だね。20代ってすごいわ、勢いがある。

そんな勢いに自分も振り落とされないように、仕事もプライベートもただただ駆け抜けていった。真っただ中にいるときは、そんなふうに感じなかったけどね。

母になっても、仕事が大好きな私は変わらなかった

シオリーヌ(大貫 詩織)さん

その後、29歳で妊娠、30歳で出産、私は一児の母になりました。

母親になったらもうちょっと家事とかできる人間になるのかと思っていたけど、その期待は外れ、家事よりも仕事が大好きな人間のまま

自分が「母親らしさ」みたいに感じていた性質のほとんどを身につけることなく、手探りで母親をやってきました。

初めは自分のことを「お母さん」と呼ぶことにも違和感しかなかったけど、娘が4歳になった今、彼女の「おかあさーん」という呼びかけに自然に応えられるようになった。人はそう呼ばれ続けると、役割がなじんでくるものなのかもしれません。

子育てをしながら働くことにもずいぶん慣れたと思う。

産後すぐは、やりたいと思ったことをすぐに行動に移せないもどかしさや、子どもの都合で働きたいときに働けない悔しさみたいなものもたくさん感じたけど、そのおかげで、ずっと苦手だった「他者(ひと)と働く」ことができるようになりました。

自分が動けないときに動いてくれるチームメイトがいるということの頼もしさを知れたことは、私を人としてすごく成長させてくれた。

人生のどうにもならない瞬間から得られる学びってたくさんあるよね。

子育ては私に、そういう「どうにもならなさ」を何度も経験させてくれる。

その場ではしんどいことも多いけど、その瞬間、その場面から得られた感情や学びは、今後の人生に絶対欠かせないものだなって感じることばかりだから、私はやっぱり母親になって良かったと思う

私にとって「離婚」は、遠い選択肢ではなかった

シオリーヌ(大貫 詩織)さん

離婚をすることになったのは、いわゆる産後クライシスのもつれみたいなものです。

大人二人の生活だったところに子育てというタスクが加わって、そのタスクを誰がどんなふうに担うのか。子どもが加わった新たな家庭と生活様式にどうやって適応していくのか。

その適応過程がどうしてもうまくいかなくて、夫婦の間に思いやりと温かさが生まれなくなってしまった。そうして、私から離婚の選択肢を切り出しました。

離婚報告の動画には「一度離婚した人間は忍耐力がなくてダメ」「親が離婚している人はすぐ離婚する」というコメントがあふれたけど、そうなのかな。そうかもしれないね。

あなたもよくご存じの通り、私の親族には離婚経験者があふれていて、結婚生活が持続している人の方が少ないまである。

そういう環境で生きてきたから、離婚という選択肢を思い浮かべるハードルが、そうでない人よりも低いってことはある気がする。

そして私はたぶん、離婚することをそんなに悪いことだと思っていないような気もするんだ。

「普通の家庭」とは違っても、今の私が結構好き

シオリーヌ(大貫 詩織)さん

28歳のころ思い描いていた未来とは、だいぶ違う毎日を私は生きています。

結婚したり出産したりしたら、もうちょっと世間一般でいう「普通の家庭」をやれるようになると思っていたんだけどね。

妻という役割を初めて経験したときも、母という役割を初めて経験したときも感じたのは、どんな肩書きが増えようと、私は私にすぎないということだった。

結婚しても料理は嫌いだし、出産しても仕事をすることが大好きなまま。私という人間の本質はそう簡単に変わらなくて、その私のままで、なるべく幸せに過ごす方法を探し続けることが、私にとって生きるということなんだと思うんです。

これまでの34年間、大変な思いをすることはたくさんあったけど、後悔していることは一つもないよ。

そして私は、今の私のことが結構好きなんです。だからあなたは、どうぞあなたの心の動くままに歩んでいってください。選んだことを正解にしていこうね。