販売職経験者の7割以上が別業界への転職を希望。女性に聞く販売職のイメージ&実態【725名調査】

アンケート実施期間/2022年2月21日~3月7日
有効回答数/725名
調査方法/女の転職type会員に対してWeb上で調査
●「土日に休めない」「ノルマがきつい」イメージ強く、販売未経験者の約7割が販売職に「なりたくない」と回答
●販売経験者からは「仕事は楽しい」との声が多く挙がるも、ずっと続けたい人は少数派
今回は女性たちが販売職に抱いているイメージと、仕事の実態についてアンケートを実施。販売職未経験者への調査によると、約7割が「販売職にはなりたくない」と回答。販売職のイメージを聞くと、「土日に休めない」「ノルマがきつい」「体力的にきつい」などマイナスイメージが上位に並びました。
一方で、販売職経験者からの回答を見ると、半数以上が「楽しい」と感じていることが明らかに。「お客さまと仲良くなれる」「達成感が味わえる」といったポジティブな回答も多く見られました。
しかし、将来のキャリアについては「まったく別の業界・職種に転職したい」(74.6%)という女性が最多に。給与の低さなどがネックとなっている様子が伺える結果となりました。
Q.1 「販売職になってみたい」という興味はある?

※販売未経験者のみ
販売職経験を持たない女性に対して、販売職に対する興味の有無を聞いたところ、「まったくない」(35.1%)が最多に。「まったくない」「どちらかというとない」を合わせると67.5%に上り、「すごくある」「どちらかというとある」と回答した「興味あり」派(27.6%)より2.5倍ほど多い結果となりました。
Q.2 販売職のイメージは?

※販売未経験者のみ
※複数回答あり
未経験者が抱く販売職のイメージの上位には「土日に休めない」(56.1%)、「ノルマがきつい」(45.6%)、「体力的にきつい」などのマイナスのイメージが並びました。その他「顧客から理不尽なことを言われそう」「終業時間が遅そう」といったコメントも。
Q.3 どのような条件がそろえば、販売職に転職してみたい?

※販売未経験者のみ
※複数回答あり
では、どのような条件がそろえば販売職に転職してみたいと感じるのでしょうか? 結果、「給与が今より上がる」(44.1%)がトップとなり、その他「ノルマがきつくない」(43.3%)、「土日に休める」(42.3%)が上位に続きました。販売職に対するマイナスイメージが払拭されることを条件と上げる女性が多いことが分かります。
Q.4 実際、販売職ってどう?

※販売経験者のみ
※複数回答あり
ここからは、販売職経験者に対してアンケートを実施。
販売職という職業の実態を聞くと、1位は「土日に休めない」(84.2%)と、未経験者が抱いているイメージと同様の結果となりました。
しかし、販売職経験者の場合は「楽しい」(50.2%)、「お客様と仲良くなれる」(46.8%)、「達成感が味わえる」(38.4%)といった前向きな項目の割合も高いくなっています。
具体的なコメントは次の通りです。
・土日祝は基本的に出勤のため長期休暇が取りづらい(20代/事務・経理・人事系/北海道)
・話すことが好きなので接客自体は好きですが、土日が休めないのでプライベートの時間が人と合わないです(30代/事務・経理・人事系/埼玉)
・土日祝には基本的に休みがないので同窓会や人との予定は合わせにくいです(30代/営業系/千葉)
・同年代と比べると給料が低く、役職についてもそんなに上がらない(30代/サービス・販売系/東京)
・自分の工夫次第で自分のお客さまを増やしていけるのでやりがいを感じられるけど、給料は低め。あまり昇給や賞与も期待はできない(40代/サービス・販売系/愛知)
・店舗スタッフの慢性的な人員不足もあり、店長職から本社勤務への異動は厳しく、給料も一定以上は上がらないと感じています(30代/サービス・販売職/東京)
・マニュアルがあり、研修を受ければ未経験でも挑戦できる職業だと思います。テーマパークでの販売経験がありますが、自分もテーマパークの一員であり、楽しくてやりがいのある仕事だと思っていました(40代/その他/埼玉)
・販売の仕事をまったく見たことがないという人はいないと思うので、未経験でも向いている人なら早々に活躍できる職種だと思います(40代/事務・経理・人事系/神奈川)
・販売職にもさまざまな売り方があるので未経験の人も入りやすい業界だと思います。一緒に働いている販売員も、それぞれお客さまへのアプローチの仕方が違うので、自分にはない視点で接客をしており勉強になった(30代/事務・経理・人事系/東京都)
・お客さまと話して納得していただいてご購入され、後日リピートしてくださった時は販売業をしていてとても楽しいと思えました(30代/サービス・販売系/東京)
・お客さまと密にコミュニケーションを取ることができ、接客中は楽しいことが多いのがメリット(20代/離職中/神奈川)
・お客さまに直接ありがとうと言ってもらえたり、いろいろなお話をすることで、自分にとっても勉強になることや後々生かせることがあったりするので、とても楽しい(40代/サービス・販売系/神奈川)
Q.5 どんな人が販売職に向いてる?

※販売経験者のみ
※複数回答あり
販売職に向いている人の特徴を聞いてみると、「コミュニケーション力が高い」(84.2%)がダントツ。接客業だからこそ、対人スキルが必要となることが分かります。
その他、「ストレス耐性が高い」(68.0%)、「柔軟性・調整力が高い」(63.5%)が上位となりました。
Q.6 コロナ禍の影響はあった?

※2020~2021年の間に販売職経験がある人のみ
※複数回答あり
2020~21年の間に販売職経験がある人に、コロナ禍による影響を質問。最も多かったのが「勤務日数が減った」(40.5%)、次いで「給料が減った」(36.9%)、「退職者が増えた」(27.4%)となりました。
「とくに変わらない」は21.4%に留まり、約8割の人が何らかの影響を受けています。「解雇になった」「休職になった」と自身が働けなくなった人も一定数おり、コロナ禍の影響の大きさが見て取れます。
Q.7 今後希望するキャリアは?

※現在販売職の人のみ
※複数回答あり
現在販売職の人に、キャリアに対する希望を聞くと、「まったく別の業界・職種に転職したい」(74.6%)が最多との結果になりました。「同じ販売職を続けたい」(16.9%)、「店長、ストアマネージャー」(13.6%)との回答は2割以下に留まり、今後も接客を伴う仕事を続けたいと考えている人は少数派という結果になりました。給与の低さや土日休みの少なさが影響していることが予想されます。
しかし、近年は各業界・各社が働きやすさやキャリアパスの整備に乗り出している様子が伺えます。アパレル業界に関してで言えば、販売員から店長、そして本社へ……という従来のキャリアとは異なる選択肢も増えているんだとか。
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好きな仕事を諦めることなく、続けていける方法を模索できると良いですね。
※調査データ(グラフ)は、小数点第2位以下は四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります
※本記事は女の転職typeのコンテンツを一部編集の上転載しています
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